minnnani
この本は2019年にも読み、心をわしづかみにされたのですが、産後ケア教室を開講するにあたってもう一度読み直したいなと思い手に取りました。
(もう一度と言わず、何度目かなというところですが!笑)
バランスボールエクササイズの誕生
(3 私に必要なものはみんなに必要なもの P72より引用)
これは、マドレボニータのファウンダーである著者、マコさんの産後のお話し。
今でこそ産後ケア教室の常識となった「バランスボールで弾めば母も赤ちゃんもご機嫌!」「バランスボールは最適な寝かしつけツール!」は、マコさんが産後の身体を快適にしたいと試行錯誤する中で自らが見出したものなんです。
そして産後の身体をしっかりと動かしてリハビリするプログラムも、この時に生まれました。
“産後”とつくエクササイズは増えてきましたが、赤ちゃんもご機嫌で一緒に過ごせるものというと、なかなかないのでは・・・?本当に、なんてすばらしい発見だろう!!と今でも唸ってしまいます。
赤ちゃんが安全に、そしてご機嫌で、母も思い切り取り組めるエクササイズって、ものすごーーーーーく貴重です。
20年経ってもなお・・・
(3 私に必要なものはみんなに必要なもの P80より引用)
マコさんが出産されたのは今から23年前。
現在、母子包括支援という取り組みが掲げられてはいるものの、とある自治体のサイトを見てみると「赤ちゃんが生まれたら」の後に来るものはこんな感じ・・・。
- 出生届
- 自動手当・医療費
- 子どもの健康
「子どもの健康」はあるけれど、「母(産後女性)の健康」はすっぽり抜け落ちていました。
また、他の自治体では、「産後ケア事業」として掲げられているのがこちら。
- 授乳指導
- 育児相談・育児指導
母になった途端、自分の身体までもが子どものためのみにあるような感覚に陥るのは、“赤ちゃん”にかかる部分だけケアされて、一人の女性としてのケアはすっぽり抜けているからなんじゃないかな・・・と思います。
産後から社会を変える
(7 産後から社会を変える P218-P246)
第7章のタイトル「産後から社会を変える」
大げさに聞こえるでしょうか?
でも、産後が変われば家族が変わり、社会が変わります。これは絶対に。
以前「男性の育休」を紹介しましたが、これも産後への関わり方の一つですよね。
産後には本当にいろいろな変化と問題があるからこそ、取り組み甲斐があるし、取り組めばそこがレバレッジポイントとなり大きく好転していきます。
でもこれって、夫婦間だけの問題ではなくて、パートナーの会社も関係してくるし、子どもを育てる地域だって関係してきます。
産後を変えるためには、当事者以外の力もやっぱり必要なんです。
草の根的な運動から、そろそろ社会の取り組みへと本腰を変えていきませんか?と日本の政治に、自治体に話し続けていこうと思います。
現在進行形でお話をしている自治体がありますが、もし今回がダメでももう一度プレゼンを練り直して、産後ケアに取り組むことによる波及効果も伝えていきたいです。