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『正欲』を読んで(1) -多様性を受け入れる?-

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素敵だな…と思っている仕事仲間のインスタストーリーで目にした作品。

一瞬で「読んでみたい」と思って手元に取り寄せました。

 

 

 

誰にも理解してもらえない、けれども自分の中にある確かな欲求。

 

正しさとは?

正義とは?

多様性を受け入れるとは?

 

自分の中にある“常識”を、もう一度疑うことのできる作品。

 

 

以下、印象に残っている部分を引用しておきます。

 

 その呼吸とはすなわち、自分が想像し得なかった世界を否定せず、干渉せず、隣同士、ただともに在るということだった。自分に正直に生きるために声を上げるまでもなく、ありのままの自分を誰かにわかってもらおうとする必要のないまま、生きていられるということだった。これが、のちに“多様性”という言葉が当てはめられる概念に出会った、大也にとって初めての瞬間だった。( P248)

(人に言えない性的指向を持つ登場人物が、生理的な嫌悪感で目をそらしたくなるような他人の性的指向を知った時の一節)

 

 物心ついたときから、自分を間違った生き物だと認識していた。この星の異物だと街じゅうから思い知らされてきた。そのおかげで、自身の迷いを誰かと確かめ合う必要がなかった。誰かにわかってもらうことも、誰かをわかることも、端から諦めていた。

 それは実は、とても幸福なことだったのかもしれない。(P325)

 

 

大切にしたい価値観と直結する「多様性」

わたしの大切にしている価値観は「尊厳」です。

そこにある思いは、老若男女、全ての人が尊重される存在であるはず。自分と違うからと言って否定や排除したくない、「なぜそう思うの?」と問うことを忘れたくないし、聞くことで「違うけど理解する」ことをしていきたいというものです。

 

ここに書いた「否定や排除」と「理解する」は別々のもので、いくら聞いても理解のできないことはあるだろうなと思います。

でも、理解できないものは否定するのではなく「そうなんだ」と受け止めたい…。

 

『正欲』でいうと、八重子の考え方に近いかもしれません。

 

「理解したい」人と「理解されたいなんて思っていない」という人がいて…あくまでも「理解したい」というのはわたしのエゴだなと思うし、拒まれたら食い下がることはしないと思います。(自分が当事者である場合は別ですが)

 

それでもやっぱり、知りたい。

それもまた、否定されることのない「欲求」なんですよね。

 

声をあげなければ変わらないことがある、声をあげれば変わることがある

上記の引用で「自分に正直に生きるために声を上げるまでもなく、ありのままの自分を誰かにわかってもらおうとする必要のないまま、生きていられるということ」というのがある。

 

一瞬「はっ」としたけれど、果たしてそんな人間がいるのだろうかということにも考えが及ぶ。

 

長い歴史の中で声をあげてきた先人たちはたくさんいて、マイノリティの中にも数の多い少ないは存在するけれど、ありのままの自分で生きていきたいと思うならば、声を出していく以外に方法はない。諦めるか、望むかは本人次第だけれど。

 

ある人の欲求があって、そこに困りごとがあるならば、どうすれば解決するのかを考えていくしかないし、その解決策を一緒に考えようと思える自分でありたい。

 

正しさってなんだろう

 

わたし自身、知りたい、理解したいと言っても、理解の枠を超えたものには一線引いてしまうのではないだろうか。

 

「多様性を認めるべきだ!」と掲げて自分の欲求のままに誰かを傷つけることは許されないと思う。人を傷つけること、誰かの尊厳を傷つけることは、その動機を聞いたときに「そうなんだ」とは思ったとしても、受け入れることはきっとできない。

 

つまりそれって、「多様性を認めると言っても、それは自分の想像できる範疇のことだけ」と言われてしまうのだろうか…。そんな風に揺れることもあるけれど、自由と一緒で、そこには責任とルールがあるはずで。

 

全然まとまっていないけれど、想像の範疇を超えることの方が世の中多いのだから、こうやって考え続けることが「尊厳」を大切にしたい、つまりは「多様性を認めたい」という思いを持ち続けることにつながるのかもしれない。

 

年を重ねれば重ねるほど気をつけたいなと思う。

自分が「普通」で、自分の常識が「常識」なのだと思わないようにしなければ、と。

 

読書中に浮かんだ言葉

「多様性を受け入れるって、すごく苦しいことだと思う」

夫の口から何度か聞いた言葉。

彼は自分と違う意見や考えに対して否定的なわけではなく。

この言葉が出たのは、わたしよりも数歩先を歩いているからかもしれない。