こちらは小室淑恵さん((株)ワーク・ライフバランス代表取締役社長)と天野妙さん(みらい子育て全国ネットワーク代表)のお2人によって書かれた一冊です。
夫の育休を振り返り、夫と話した直後にこの本を読むと、ますます「そうだよね~」と頷くポイントや「なるほど~!」と興味を持つポイントが多かったので、いくつか書き記しておきます!
「男性が育休を取っても、家庭でやれることは少ない」?!
この章のタイトル、食い気味に突っ込みたくなりますね…笑
でも、一昔前では当たり前のように言われていたであろう言葉、そして、残念ながら今でもまだ消えていない言葉なんだろうなぁと思います。
そもそも「少ない」の部分はどこを想像しているんでしょうね??
育休中にやることと言ったら家事育児の分担であり(産褥期であれば家事育児の柱になり、カバーできない部分は外注したりする役割)、それって人として親として生活するスキルなのでは・・・と、ついつい目は笑わないままに微笑みたくなるのですが💦
でも実際に自分の父親が家事育児をやっている場面を見たことがない人は「自分のやること」と思っていないし「できない」と思い込んでるんですよね。うん、夫と話したから知ってる!(苦笑)
でも、夫の育休中の1日を見ていただければ分かる通り、男性が家庭でやれることはたくさんあるんです。(むしろできないことは母乳を出すことだけ)
男性から見た育休 ~育休期間とBefore&After~ - 泣いて笑って手をつなぐ
(第1章1男性育休にまつわる7つの誤解 P28より引用)
本著にも書かれていましたが、父親が家事育児を担っている姿を見たことがない、結婚するまで親元にいて母親に家事は全てやってもらっていた…などの理由で、「自分がやる」という発想がなかったり、「できない」男性もまだまだ多いかもしれません。
でも、やってみればできるようになるし、できるようになればその後の生き方まで変わってくるんですよね。
産後を夫婦の危機にするのかチャンスにするのか
「産後クライシス」という言葉を聞いたことのある方は多いと思います。
わたしも第一子を妊娠する2年前~3年前くらいに耳にして、テレビでも話題に取り上げられているのを何度か見ていたので、第一子の妊娠時には震えていたものです。
産後の生活が想像できなかったわたしは「出産をしたらなんでか分からないけど一気に気持ちが冷めるようなホルモンバランスになるのかな…自分ではどうにもならないものなのかな…」とドキドキしていました。
ホルモンバランスが原因となると、もう自分の意志だけではどうにもならないものなのでは・・・と思っていたのですが、どうやらそうではないようです。
下記5つに対する女性の愛情の変化グラフを見てみてください。
- 彼氏・夫
- 子ども
- 仕事
- 趣味
- その他
(第1章1男性育休にまつわる7つの誤解 P35より引用)
注目したいのは「彼氏・夫」に対する愛情変化グラフが2種類あるということです。
①「回復グループ」②「低迷グループ」と名付けられています。
そしてこの2つの分岐点は「出産直後」!!
低迷グループは子どもが巣立つ頃には地を這うようになっていて、回復グループは上昇を続けています。
この違い、気になりますよね。
(第1章 男性育休にまつわる7つの誤解 P34より引用)
出産直後に「子ども」以外のすべてに対して愛情度合いが下がっているのは、赤ちゃんのお世話でその他の対象に割く時間がほぼゼロになるから…なのではないかと思います。
そのくらい余裕のない状態で育児(赤ちゃんの命を守り育てる)ということをしている・・・この状況で「彼氏・夫」が家事育児のパートナーであるかどうかでこの分岐が起きるのでは…というのは火を見るよりも明らかですね…。
我が家は夫の育休取得をきっかけに、家事育児を共に担えるようになり、夫への信頼も回復…!!産後は危機になるだけではなく、チャンスにもなるということは、もっともっと声を大にして届けていきたいです。
男性育休が社会を変えるレバレッジポイントに
本著を読み始めた時に一番最初に心に引っかかったのがこちらの一文でした。レバレッジポイント・・・かなり大きな結果につながるというイメージですよね。どういうことかな・・・?と読み進めていくと、男性の育休には様々なメリットがあり、社会をも変えていく大きな力になるよということでした。(下記はほんの一例)
- 母がの産後うつを防ぐことが出来る
- 少子化に歯止めをかけることができる
- 企業内で業務の棚卸や属人化を防ぐことが出来る
- 男性育休をしっかり取得できる企業は優秀な人材を確保しやすい
- 1人の育休取得は次の育休取得者へのバトンとなる